2020年09月22日

愛知県陶磁美術館(その1)

 リニモに乗るついでに愛知県陶磁美術館に行ってきました。


(「陶磁資料館南」駅のリニモホーム)


(「陶磁資料館南」駅はエスカレーターが撤去されてトマソン化してます)

 「陶磁資料館南」駅から愛知県陶磁美術館の本館まではだいたい徒歩15分ほどです。暑い季節は自家用車で行った方がよさそうですね。駅から「あいち産業科学技術総合センター」と「あいちシンクロトロン光センター」の脇を通って600[m]ほど歩きます。秋冬はよい散歩道です。

 あいち産業科学技術総合センター
 http://www.aichi-inst.jp/

 あいちシンクロトロン光センター
 http://www.astf-kha.jp/synchrotron/


(あいち産業科学技術総合センターのファサード)


(あいち産業科学技術総合センターの免震支承部)

 途中にアズビル金門さんの流量計カウンタがありました。水道用かな?それともガス用?


(あいち産業科学技術総合センターの流量計カウンタ)


(あいちシンクロトロン光センター)

 秋なので虫が多いですね。道中の蜘蛛の巣にひっかからないように気をつけましょう。


(蜘蛛と雲)

 坂道を下ると陶磁美術館の西館+南館です。めっちゃ長い碍子がお出迎えしてくれます。この碍子は当然のごとくNGK製です。


(NGK製のめっちゃ長い碍子)

 愛知県陶磁美術館は本館、南館、西館と分かれています。本館の2階と南館と西館が常設展になり、本館の地下と1階とが企画展・特別展の展示室となっています。

 この常設展のボリュームがすごいのです。すべてWebサイトで見れるようになっていますが、縄文から現代に至るまでアジア全域についての展示があります。

 愛知県陶磁美術館 コレクション
 https://www.pref.aichi.jp/touji/collection/

 じっくり回ると朝から夕方までほぼ1日かかるんじゃないでしょうか。作陶体験とあわせるとちょっと時間が足りないかもしれません。

 以下はお気に入りの展示品。



 特別展の備前焼、深い朱がいいですね。バランスのとれた造形も好みです。




 1羽でチュン!2羽でチュチュン!!3羽そろえば「牙をむく」




 十二支+猫、の茶入です。集めると何かを召喚できそうな感じですね。




 地下のベンチです。ルイス・カーンじゃないですが、「椅子はせり上がった大地」って感じがあってとても良いです。




 8世紀末の猿投窯の多口瓶です。この時期の猿投の特徴である灰釉と呪術的な造形が存在感ありますね。




 17世紀の京都、野々村仁清・作の色絵陶器です。青と金の対比に陶器のテクスチャは惹きつけられるものがありますね。




 織部です。この独特の「はずし」感。たまらんですね。白醤油で作った煮切り醤油を入れて使いたいです。




 織部です。これは和菓子を盛ってみたいですね。高野豆腐と人参の煮物なども映えるかもしれません。




 古墳時代から奈良時代にかけての須恵器コレクション。1500年前のやきものですよ。やばくないですか?! こんなんがしれっと並べてあるんです、ここ。



 そして、やきものは金属製品のように土中でも腐食して消失したりしないので、こうやって古代から中世までの発掘地図ができたりするわけです。




 渥美半島にも窯があったんですね。お経を入れて地面に埋めておくための容器だそうです。マッポー(末法)の世だったんですねえ。




 中国の青白磁(左)を真似た瀬戸の灰釉(右)、つまりコピー品ですね。近代まで中国が「中華」であり、アジアの文化の中心だったのがわかります。




 織部です。鉄釉を使い窯から引き出して急冷することでこの黒(引出黒)が出るそうです。冬にふろふき大根やちくわを上品に盛ってみたいです。




 織部です。向付です。モダンですねえ。17世紀初頭にこれが出てくるとか安土桃山期すげえ、ってなります。




 クズさんはお茶を嗜んだりはしませんが、こうやって道具を並べられると、当時の茶人たちのコレクション欲というのがよくわかります。ぼくのかんがえた最強の茶道具セット!男の子はいくつになっても道具が好きなんです!




 17世紀に静岡県島田市金谷で作られた、遠州七窯のひとつ、志戸呂焼の銚子だそうです。光沢のあるさび色の鉄釉が落ち着きますね。




 織部の滑車です。滑車です。茶室の井戸に使われたらしいです。ぶるじょあ!




 こちらは現代作品。「氷裂文平茶碗」という名前で、これは夏に薄造りを盛りたいですね。すずきの洗いなどもいいかもです。


他にもいい作品がたくさんあるんですが、立体物なので、ここにあげたものも含めて、是非、陶磁美術館で現物を見てほしいですね。





 余談になりますが、本館の北隣には陶芸館があり、作陶体験ができます。そういえば5年ほど前に作陶体験はやったことがありました。粘土こねこね楽しかったです。

 みんな、ろくろを回していこうな!

 愛知県陶磁美術館 陶芸館 ご利用案内
 https://www.pref.aichi.jp/touji/studio/index.html
 ※現在は完全予約制になっています。


 陶磁美術館の本館は建物も独特でなかなか面白いです。このあたりがお気に入り。


(本館ファサード右側から中庭へ)


 名古屋市中心部からのアクセスには約1時間ほどかかりますが、丸一日楽しめるボリュームがありますし、日帰りデートなどにもよいのではないでしょうか。


 ただ、食堂のメニューは公共施設から想像されるものどおりなので、お弁当を持参して芝生の中庭のベンチでいただくのがよいかと思います。(染付けのカレー皿は謎のプレミアム感ありましたけども)

 愛知県陶磁美術館 レストラン「とうじ」
 https://www.pref.aichi.jp/touji/shop/restaurant.html

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2020年09月21日

リニモ と トヨタ博物館

 リニモ(東部丘陵線)に乗ったことなかったので、乗るついでに行ったことのないトヨタ博物館に寄ってきました。


(「芸大通」駅のリニモホーム)

 トヨタ博物館は「芸大前」駅で降ります。駅から徒歩で10分ほどでエントランスという感じです。公共交通機関での来場者は少ない感じでした。さすが自動車の都市にある自動車の博物館ですね。


(トヨタ博物館前の交差点)

 自動車の展示館という感じでクラシックカーがたくさん飾ってあります。ただ内部が見えるわけではないので、機械や構造に興味がある向きは名駅北の産業技術記念館に遊びにいったほうが楽しいと思います。

 そんな中で唯一、構造がむきだしの展示品が「ベンツ パテント モートルヴァーゲン」です。


(モートルヴァーゲンを右後ろから)

 車体という外装に隠されているものも黎明期にはむきだしだったわけですが、この車には現代の車両においても基本となる機械要素がそのままごっそりつまっていて、フォンブラウンのV2を見たときと同じ気持ちになりますよね。

 そういうとこだぞ、ドイツ人。


(モートルヴァーゲンのエンジン部分)


(モートルヴァーゲンのデファレンシャルギヤ部分)


 また、戦前のクラシックカーは足回りなどが外に出ていますので、そのあたりの変化を見て回るのも楽しいですね。


(自転車みたいなドラムブレーキ)


(スポークホイールとステアリング機構)

 前輪の懸架構造材がパイプからH鋼のような断面の鍛造品に変化しています。また、ホイールもスポークから鋳造材?になっていますね。ちなみにここまでサスペンションはずっと重ね板バネです。

 とはいっても、いまでも軽トラやタウンエース級トラックの後輪サスペンションは重ね板バネですから、乗り心地はともかく、重量のある古いクルマのサスペンションとしては理にかなっているんですね。板同士の摩擦による減衰もなかなか優秀というわけです。


(足回り構造とホイールの変化)


(後輪サスペンションの洗練)

 エンジンが外に出た車両などもあったり。これ、走ってるときはロッドがチャカチャカしてるのが見えてるわけですよね。。。


(むきだしエンジンさん)


(とうぜんバルブ機構部も丸見えです)

メッサーシュミットさん、メッサーシュミットさんじゃないですか。
(TopGearの「世界の国民車」シリーズが大好きなクズさんです)


(戦後に飛行機のお仕事ができなくなったメッサーシュミット製の三輪車)

80年前ぐらいまでは舗装されていない日本の市街地の道をこういうクルマが時速30〜40kmぐらいで走っていたんですよねえ。アニメ「ジョーカーゲーム」の12話や「日本のいちばん長い日(新)」を思い出しながら、数世代前のモビリティについて考えてしまいました。


(ダイハツのオート三輪 SA-6型)

こちらはトヨタの未来のパーソナルモビリティのコンセプトモデル。強化外骨格のようなデザインですよね。


(トヨタ i-REAL)

こういうコンセプトを見ると、WHILL Model C2 や トヨタ車体 コムス を連想してしまいます。そういうモビリティの未来はあるのでしょうか。

  WHILL(ウィル) Model C2
  https://whill.inc/jp/

  トヨタ車体 コムス
  http://coms.toyotabody.jp/index.html

別館においてあるガスタービンエンジン駆動車なども、過去にモビリティの未来の模索として行われた行為の遺産といえるのかもしれません。


(ガスタービン駆動の トヨタ GTV)


 リニモも自動車優位地域における低輸送量に対しての、ひとつの公共モビリティの回答ですよね。(愛知万博に乗っかったのはあるとしても)


(「芸大通」駅から東向きのリニモ軌道を)

 リニモはイケアの前にある駅にも止まります。なかなかの待機列になっていました。通販で大概のものが手に入る現代においても店に行くというのはなかなかなくならないものですね。(ソーシャルディスタンスとは)


(イケア待機列、乙です)

 「ここではないどこかに行く」という行為がヒトの本質の一部である以上、社会の変化に応じたモビリティの模索というのは終わることなく続く営為なのでしょう。





posted by kirikuzudo at 10:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2020年09月20日

ボルト締結体の検討(その3)

<1.TLに流れてきた図>

9月の初め頃に「やってはいけない設計?」みたいなTweetがTLに流れてきました。
下のような図を含んだTweetです。



これを見て自分がしたTweetが下記です。

---------
  (「やってはいけない設計」みたいなのが流れてきたが、
   管フランジ締結体を全否定されてる感じだし、
   実際の寸法形状と使用環境・運用による、だと思いますね。
   数字置いてみるまではわかんなやつ。
   ただ計算めんどいので避けれるなら避けたほうがいい、
   という話ならわかります。)
---------

で、Tweetした後に、これ単純に
「外力の作用位置と被締結物のばね定数」
の話だよなあ、となりまして。

つまり、ちょうどいい題材がやってきた感じですね。


<2.おさらい>

話をすすめる前にざっくりとボルト締結体の考え方のおさらいです。

・M5〜M16ぐらいの機械構造用六角ボルトには標準的な締付け軸力がある。

・ボルト締結体に外力が作用した場合、
 この外力はボルト軸力増加分と被締結物の圧縮(曲げ)変形分に按分される。

・外力の按分具合は内外力比という比率で決まる。

・被締結物の圧縮ばね定数とボルトの引張ばね定数で内外力比が決まる。

・内外力比は外力作用位置/軸力作用位置によって修正され、
 ボルト軸から外力作用位置まで距離がある場合、
 修正係数は0.15前後の低い値になることがある。

・修正係数は適用範囲が限られたいくつかの実験式があるだけで、
 理論的あるいは定量的に求めることは難しい。

詳細は下の過去記事を参照してください。長くて読みにくいですけど。

「ボルト締結体の検討(その1)」

http://kirikuzudo.sblo.jp/article/187148956.html


「ボルト締結体の検討(その2)」

http://kirikuzudo.sblo.jp/article/187194450.html


「六角ポルトの強度区分について」

http://kirikuzudo.sblo.jp/article/187638425.html



<3.数値解析で被締結物(上)の圧縮ばね定数を求める>

今回は下の考え方を試してみます。

・修正係数を用いずに被締結物の見かけの圧縮ばね定数を、
 数値解析(Nastran等のFEM)を用いて求めることで
 実用的な内外力比を得られる(要検証)

TLに流れてきた図のような複雑な形状について、
修正係数を理論的に求めるのは難しいと思います。

そして、そもそもなぜ修正係数が必要かというかと、ざっくりした言い方をすれば、
「外力作用位置や軸力作用位置によって
 被締結物の見かけの圧縮ばね定数が変化するから」
です。

逆に考えれば、変化した被締結物の見かけの圧縮ばね定数がわかるのであれば修正係数を使わないで済ますことができます。

そこで、数値解析でボルト軸力および外力を荷重としてかけたときのZ方向最大変位をもとに、被締結物の見かけの圧縮ばね定数を求め、これを使って内力係数を決定することにします。

TLに流れてきた図は具体的な寸法が入っていなかったので、下図のように寸法を決めておきます。ボルトはM12 x 60Lです。



これを元にAutodesk InventorでNastran用のモデルを作ります。



 ※フィレット半径はFEMかけながらフォンミーゼス応力を見て6[mm]にしました。

Nastranで次の条件を入れて線形静解析をかけます。

・メッシュ設定はParabolic 2[mm]

・荷重はボルトの座の部分で受けます

・T字の底面を固定拘束

・荷重はM12のT系列標準軸力17500[N]

・外力はZ(+)方向に5000[N]


<4.Autodesk Nastranでの線形静解析の結果>

結果は以下になります。


↑フォンミーゼス応力でフィレット部が424[MPa]にいってますね。


↑X軸主応力で見ると片持ち梁の曲げみたいになってますね。
 引張側で280[MPa]、圧縮側で407[MPa]。
 S45C熱処理品ならギリギリいける感じかな?


↑最大変位は0.141[mm]です。


↑本命のZ方向最大変位を確認します。0.138[mm]になっていますね。


↑ついでに固定拘束部の反力の傾向も見ておきましょう。
 やはりエッジ部に集中している感じですね。

というわけで、被締結物(上側)の無外力時の見かけ上の圧縮ばね定数ですが、
ボルト軸力 17500[N] に対して Z方向最大変位 0.138[mm] ですので、

 Cc = 17500[N] / 0.138[mm] = 126.8[kN/mm]

となります。
22[mm]の板をベタで被締結物にした場合と比べるとだいたい1桁小さいですね。

被締結物(下)の圧縮ばね定数が相対的に大きい(たぶん3000[kN/mm]前後ぐらいになる)ので、被締結物の合計の圧縮ばね定数は126.8[kN/mm]としてしまってもいいでしょう。

 ※実設計時はきちんと計算しましょうね。

 ※※この結果を見ると、管フランジってけっこう微妙なことしてるんだな、ってなりますね。


<5.見かけの圧縮ばね定数から内外力比と軸力変化を求める。>

あとは普通の流れで内外力比を求めていきます。


[VDI2230によるボルトのばね定数 Cb]

 1/Cb = 1/Eb * ( Lsk/An + La1/An + Ls/Ad3 + 0.5d/Ad3 )
  + 0.4d/(Em・An)

 Cb = 241.56[kN/mm]

 Cb : ばね定数[kN/mm]
 Eb : ボルト材質のヤング率[GPa]
 Lsk : ボルト頭部の等価長さ[mm]
  ※Lsk = 0.4d(六角穴付ボルトの場合)
 La1 : ボルト非ねじ部の長さ[mm]
 An : ボルト非ねじ部の断面積[mm^2]
 Ls : ボルトねじ部の長さ[mm]
 Ad3 : ボルトねじ部の有効断面積[mm^2]
 d : ボルト非ねじ部の径[mm]
 Em : ナット材質のヤング率[GPa]


[外力による軸力変化]

 ΔF = ( Cb / (Cb + Cc) )・ Qa

 ΔF = ( 241.56 / (241.56 + 126.8) * 5000
   = 3278[N]

 ΔF : 軸力の変化分[N]
 Qa : 外力[N]
 (Cb/(Cb+Cc)) : 内外力比
 Cb : ボルトのばね定数[kN/mm]
 Cc : 被締結物のばね定数[kN/mm]


えらいことになりましたね。
被締結物の見かけの圧縮ばね定数が1桁低いので、被締結物が負担していたであろう荷重の大部分がボルト軸力変化にもっていかれることになりました。
締結軸力 17500[N] + 軸力変化分 3278[N] = 外力作用時の軸力 20278[N] で、
M12の最大軸力は25000[N] なのでまだセーフですが、締付トルク誤差による締付け時軸力の誤差を考えるとほとんどマージンがなくなる感じになります。

あと、線形静解析をまわしている段階で気がついていたのですが、ここまで被締結物側のばね定数が低いと外力の作用位置による補正もなにもあったものではないですね。。。


<6.板厚を変えて試してみる>

板厚を変えてやってみました。22[mm]の材から10[mm]削った設計でしたが、これを38[mm]の材から削った形にしてみました。

Z方向最大変位は 0.025[mm] ですので、

 Cc = 17500[N] / 0.025[mm] = 700[kN/mm]

となり、ボルトのばね定数は241.56[kN/mm] なので、
5000[N]に対しての軸力変化は 1283[N]です。

他にもいくつかやってみました。
結果は下記です。

 ※こうやって少しずつ寸法変えて試せるのはInventorとくっついてるAutodesk Nastranのいいところですね。

材の板厚[mm]     :22   30   38   50
フランジ部の板厚[mm] :12   20   28   40
Z方向最大変位[mm]  :0.138  0.048  0.025  0.016
ばね定数[kN/mm]    :126.8  364.6  700   1094
軸力変化[N]      :3278   1993   1283   904.3

材の板厚を50[mm]までひっぱってもばね定数は1094[kN/mm]どまりです。


<7.やってはいけない設計ではないが……>

さて、ここまで「やってはいけない設計?」な図を元に具体的な数字を置いて検討してき
たわけですが、板厚を積んでいっても被締結物のばね定数はとうてい3000[kN/mm]に届きません。そのため内外力比が大きくなり、軸力の変化分は外力に対して大きくなります。

これは逆に言えば締結体の面圧を低下させるのに使われる荷重が小さくなることになります。

今回の例でいけば、接触部の面積は40[mm]x32[mm]=1280[mm2]ですので、
材の板厚22[mm]では締結体の面圧を低下させるのに使われる外力は1722[N]で、面圧の低下は1.34[MPa]です。
材の板厚50[mm]の場合は締結体の面圧を低下させるのに使われる外力は4096[N]なので、面圧の低下は3.20[MPa]です。

JIS等のガスケットを挟んだ管フランジ締結体でこの構造が採用されているのはおそらくここが理由ではないかと思います。管フランジ締結体では内部流体がガスケット面から漏洩するのを避けることが優先されますので、管フランジがついた配管が線膨張等で変形し、管フランジに対して大きな荷重がかかった場合でもガスケット面圧を下げる量が比較的少なく、かわりにボルトの軸力が増加するというバランスが選択されたのではないかと考えられます。

JIS等の管フランジ締結体は規格制定時の計算と長年の経験から、所定の使用条件下であれば問題なく使える設計となっています。

さて、新規設計の場合はどうかというと、わざわざFEMをかけて見かけの圧縮ばね定数を確認して計算するほどの用途であれば、採用してもいいのではないでしょうか。特に面圧の低下が致命傷となるような領域ではボルトの軸力変化を適切に設定できれば有効な構造だといえるでしょう。

一方、相対的な面圧低下の影響がそれほどシビアではない用途、つまり一般的なボルト締結体の用途であれば、「やってはいけない」ことはないですが、「わざわざ選択するほどでもない」構造ではないかと思います。

そして、FEMをわざわざかけて確認する必要を考えると、設計コスト面からは「避けた方がいいんじゃないかな?」という構造とも言えるのではないでしょうか。

posted by kirikuzudo at 09:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記